こばし鍼灸(掃骨)院 | 日記 | #013.慢性疼痛と日本の多職種連携問題 

キズを以って傷を制す。線維芽細胞たちの再性能を最大限に活かす《鍼は世界で最も小さな外科処置》

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こばし鍼灸(掃骨)院 の日記

#013.慢性疼痛と日本の多職種連携問題 

2019.04.09

                                                                                            リンクボタン
小橋正枝のFacebook 2018年4月9日より
 我々鍼灸師も心得ておきましょう。
『日本の鍼灸は撫で擦る”優”の技術から、外科的”剛”の運用まで。』

 その守備範囲は大変広いんだと言う事。その上で、適材適所の技術に
巡り合われるよう、アドバイスしたいものです。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~






ーー多科目連携治療アプローチの日本的思考ーー
    Facebookが教えてくれる過去の記述より展開

元記事~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
Wk 2017年4月8日 
【多科目連携治療アプローチ】
http://www.rheuma-net.or.jp/rheuma/rm220/pdf/news134.pdf?fbclid=IwAR3A68id-mslIB326Uof68cTvWRabc6PBH1p-K_V-7Bce5E2GvZ3fMeoazU  
「痛み」は自覚症状であり,患者が医師にそのように伝えただけで
診断されるというのであれば,詐病や虚偽性障害の患者をそのように
診断することになり,疾患の認知度が正しくなされないという問題に
直面すると考えられる。
 診断基準を適切に診断するためには,複数の領域の各科専門医が
合同で診療する多科目連携治療アプローチ(multidisciplinary
approach)でしか,診断ができないと考えられる。
《日本リウマチ財団ニュース 平成28年1月1日発行No.134の6pより》
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

上記の記事を巡ってコメント欄に続いた会話~~~~~~~
登場人物(敬称略):ボード主Wk, Tt, Tk, Kt, Dr.Fm, こばし

こばし
:この様な一覧には、鍼灸と言う言葉は未だに入って来ませんね。

 一方では最近、自賠責保険を担当してる方が、転勤間際の置き土産に
話して下さったことが有ります。

 事故が起きた場合、第1は当然お医者様ですよね。第2は慣例的に柔整。
 鍼灸は被害者ご本人の申し出がない限り、紹介されることはないのですって。
これまた、未だに❢❢❢

 この保険屋さんは体験的に、鍼が最も有効だと言う事をご承知。
で、私も『刺絡療法』と『火鍼』を餞別代わりに体験して頂きました。

「顧客の保険料を護るためにも、被害者さんに最も有効な法として
教えてあげて下さいね」って。

 我々鍼灸師も以下の様に認識しておきたいものです。
『日本の鍼灸は撫で擦る小児科的”優”から、
         病巣を視野に入れた外科的”剛”の技術まで。』
 
その守備範囲は広く、鍼灸師の層も厚いのだと言う事。
その上で、適材適所の技術への巡り合いを願いたいものです。


Tt:リリカ®︎のサイト(疼痛.jp)にも治療法のひとつとして
鍼灸が紹介されてました。

 https://toutsu.jp/cure/sonota.html?fbclid=IwAR2MkV5kagflHxZsF-lYA1XWoen-UjFeb6CMOr9rJdlcDzXWiGb0KyhXAHw
その他の治療法|痛みの治療法|さまざまな痛みの情報サイト - 疼痛.jpTOUTSU.JP


Kt:リリカは効きませんね。
 細絡がひどくて足が赤黒くなっている人で効いたという人がいましたが、
細絡は治りません。けっきょく鍼で治しました。
酷い細絡がなくなると同時に痛みも消えました。当然、リリカも不要になりました。

こばし:Kt先生、この細絡って液状化現象ではないかと想像しています。
 深部静脈瘤も含めて、排水口が目詰まりしていてドブ泥の状態。体内で循環が
図れない場合は、刺絡してみると論より証拠が挙がってきますものね。

 最近、ゴースト血管と称する枯渇の状態が紹介されましたが、対側の姿かと
考えています。
 どちらにしても解しきる技術が有効ですね~。つきましては、(昭和)鍼管を
どうもありがとう❢


Tk:これ、ネタ元が見ました。まず、欧米じゃなくてオーストラリア。
 この時点で、まず嘘です。それと、意図的に鍼灸が外されてます。
 元ネタのサイトには鍼灸も推奨されています。この画像作ったのは誰ですか?
ちゃんとしたものを作るように指摘されたほうが宜しいですよ。

 https://www.health.nsw.gov.au/pharmaceutical/doctors/Pages/chronic-pain-medical-practitioners.aspx?fbclid=IwAR0NyEL_OUvDha7obXx0MaHuhaW2PYdLYWIKc_PKu-KbZXClRSszKH0R2dg
 これがニューサウスウェールズ州政府のページです。
ちゃんとAcupunctureが書かれています。デタラメですわ、これ。

 大体、海外のほうが、今は鍼灸は推奨傾向にあるんですから、わざわざ
外す訳が無いと思いましたよ。

 日本の、しかも医師がこれを作ってるなら、凄く意図性を感じますね。
Medical practitioners - Chronic Pain Management

こばし: 有難うございま~す。じっくり勉強してご注進申しまする❢

 なるほど、これは典型的な”日本の”学際的痛みセンターモデル一覧の
ようですね。
敢えて”多科目連携”という言葉にしています。《日本リウマチ財団ニュース
平成 28 年 1 月 1 日発行 No.134 6ページより》とあります。

➡ Kt先生にお寄せ頂いた元記事~~~~~~~~
 https://www.health.nsw.gov.au/pharmaceutical/doctors/Pages/chronic-pain-medical-practitioners.aspx?fbclid=IwAR0NyEL_OUvDha7obXx0MaHuhaW2PYdLYWIKc_PKu-KbZXClRSszKH0R2dg 
ここではacupuncturistsも多職種連携の一翼を担っているようです。
ハリは、センサーとしても治療器具としても使途豊富なのですもの。

—―It is common for a person with chronic pain to consult their GP about
their pain,but patients also seek advice from medical specialists
(e.g. orthopaedic surgeons,rheumatologists, anaesthetists), and allied
health professionals and alternative practitioners including physiotherapists,
pharmacists, chiropractors, masseurs, acupuncturists, and naturopaths.――

Medical practitioners - Chronic Pain Management

Tk:図の下のほうに参考にした情報を書いてあるのに、その参考元に
書いてある鍼灸をわざわざ外して書くというのは、最早、ただの悪意です。

 で、オーストラリアの一部の州の情報を、欧米のものだと書いて喧伝する。
これ、ただの詐欺です。日本の医療業界、特に整形外科分野の業界は、
意図的に鍼灸を排除したいと考えている証拠みたいなもんですわ。

 自分達の治療範囲とかち合う治療方法を認めるのは、自分達の食い扶持を
無くすだけですからね。

 海外では最早当たり前なんですよ、鍼灸や漢方を積極的に使うのは。
G7とかG8で日本ぐらいですよ、
 それを積極的に使ってないのはね。
で、海外では、その専門職に任せるのが
当然な状況なのです。

 漢方だったら漢方の専門家、鍼灸だったら鍼灸の専門家に任せるのは、
当たり前の事です。

 医師資格があれば何でも出来るというのも、日本だけ。オカシイんですよね、
これ自体が。

 海外文献が参考という場合に、鍼灸が外されていたら、とりあえず疑ってかかって
問題ないですよ。

 どうせネタ元まで調べないだろうと、嘘八百書いていることはザラですから。
日本整形外科医学会の腰痛のガイドラインが良い証拠ですわ。
 海外で腐るほど有効だという論文が出ていても、グレードCでしたっけ?
有効とは認められないって書かれてたんですから。

 その下に小さく海外論文では認められていることは、書いてましたが、
そんな小さい文字まで全部読む人は、普通は居ませんからね。
 そういう小賢しい事をして、後で指摘された場合の逃げ道を作ってるわけです。

この画像もそうでしょ? 歯科医師の下に、「その他医療専門家」って書いてある。
指摘されたときの逃げ口上用の文言です。
小賢しいんですよ、とにかく、この手の輩はね( ̄Д ̄;;


こばし:そこまで悪意が在るんですね~。人格を疑われる時が来ますでしょうに❢
 オーストラリアでは、痛みの捉え方を国がらみでキャンペーンを張ったってこと、
長谷川淳史先生が口を酸っぱくして言ってらした。

Wk:直接的な元ネタはこちらです。明記してあります。
 http://goodbye-pain.com/hwmit.htm?fbclid=IwAR2m_wbWILKQbQTDxMPPgk5RhA8VAAXH0QN5IODnekn4N0HYP_53aWYNUuw




こばし:どちらも非常に解かり易く図示されているのですが、《多専門職種》の
ご理解にまだまだ乖離があると言う事ですね。
『何十年か遅れている』ことの一つかもしれません。

Wk:小橋 正枝 先生、どちらも左下ですが相補代替医療のなかに
鍼灸も含まれています。

Dr.Fm:鍼灸はヨーロッパの痛みセンターで当たり前に使われています。
 様々な相補代替医療の痛みセンターもドイツにあります。
ドイツは相補代替医療が盛んです。日本の医療の歴史があり、鍼灸が
はずされているのが、残念ですね。
これからはall japanでいくべき時です。御協力よろしくお願いします。
医師会の先生ともwin-winでいけるようにでしょうか。

Ts: 急性と慢性の病態の違いが明確じゃないのですがいかがでしょうか?
 明らかな外傷でもない限り「慢性化した病態」だと思います。

こばし:Wkさま、Dr.Fm、有難うございます。理解者がいらっしゃるのに、
ちょっと僻んでいました~。

Tk>Wk様、
 私の友人が、これが元々ではないかとさらに掘って探してきてくれました。
 http://www.pain-medres.info/chronic-pain/painbytes/introduction-to-pain/who-can-help-me-manage-chronic-pain.html?fbclid=IwAR0uuDSjpkZOFiSksgXIi9Qq9Lp8RPt2xWQMVoj63ZtZf1AawS8lGqpPobI  
 こちらのサイト、日本語訳ですが、他の専門医の部分は、別に歯科医師は
書いてませんが、画像ではわざわざ歯科医師を画像に加えた理由は何なのでしょう?
 それと、プレイセラピストの部分に、あえてヨガや瞑想を入れた経緯は?
ヨガ・瞑想分野は国家医療資格者は居ませんが・・・。
 で、これを元にしたのだとして・・・このように改変を加えているのに、
相補代替医療専門家の部分に、日本の国家医療資格者である、鍼灸師や
按摩マッサージ指圧師を書き込まなかった理由は何でしょうね?
 世界的にも鍼灸の有用性はすでに認められていて、遅れているのは日本だけ。
マッサージに関してもそれなりの論文が出ておりますのは、ご存知かと。
 さらに言えば、海外のAcupunctureは漢方薬も扱うことが多いですが、
その辺も書かれていない。
 で、当然の如く、海外の先進国では、政府レベルでそれを推奨する政府もある。
でも、この画像・・・書いてなかった歯科医師、ヨガを書きこみ、鍼灸師や
按摩マッサージ指圧師を書き込まないどころか、日本国医療資格者なのに、
他の専門医ではなく、相補代替医療専門セラピストに該当するとの話なのでしょう?
 本音を言えば、鍼灸師としては、名誉を傷つけられたと考えてもおかしくない事例
と考えられてもおかしくないでしょうねぇ。
 わざわざ海外の引用を持ち出してくるのであれば、ちゃんとその辺まで
考慮したものを作るべきかと。海外の先進国レベルでは、最早鍼灸は当たり前です。
 医師であれば鍼灸・漢方が出来るという妄想がまかり通るのは日本だけですから、
こういう書き方は穿った見方が生まれても仕方ないかと。。。
 ちゃんとしたものを作っていただきませんと、ただの利益誘導にしか見えませんし、
小橋先生が悲しむのも、大変理解出来ることかと思うのですけどねぇ。。。

こばし:信頼を寄せて下さるDr.があることで、目下溜飲を下しています。
 技術格差が問題ならば、草の根を分けて理解者を増やしていくしかない? 
先頭立って下さっている先生方の労多くして…なのは後に続く会員の技術のみならず、
統合医療に対する意識の低さが足を引っ張っているのかもしれない。

Tk:小橋センセあのね、私からすれば、たかだか医師なんですよ。
患者に20人以上医師が居るという私からすれば、医師だから…とかは無いんですわ。
 患者の中から医師になった人間も居ますし、友人にも医師が居ますから。
医師だから・・・と持ち上げすぎ( ̄Д ̄;; アイツラはただの同じ人間です。
 その程度で溜飲を下げているのは、鍼灸師の尊厳の低下でしかないと、私は
思うんですよ。
同じ人間だからこそ、同じように言える立場と中身があるんです。

 昨今、医師に認められたからと医師に忖度するヘタレが多すぎるんです。
逆です、今まで医師が我々東洋医学分野を見下してきたんです。
 彼等には、その対価を払う義務があると思うんです。

散々卑下し、馬鹿にすることで、自分達の医療に利益誘導してきたんですからね。
だからこそ、私の質問・意見に答える義務があるんです。
 ドクターに認められたからと、変に忖度する鍼灸師、昨今多すぎる( ̄Д ̄;;
違うんです、彼等は、卵のときのように、何の根拠もなく否定し、
批判してきた責任がある。

 もちろん、現世代が批判してきたわけではないが、その歴史を知る義務もある。
歴史を知った上で、我々の医療を受け入れるという覚悟が必要なんです。しかも、
自分達が専門家ではないという認識を持ってね。

 昨今の鍼灸師で、ドクターと連携している連中は、舞い上がりすぎだと感じてます。
元々、否定し、批判し、非難してきたのは医師。
 海外で認められたから、今更のように鍼灸師を持て囃して、散々非難してきた
歴史を忘れて持ち上げるのは、そもそも論外なのですよ。

 本気で認めるなら、鍼灸師の独自采配で、治療が出来る環境を整える事に手を貸す、
つまり、現状の日本医療であれば、医師の同意なしで、様々な疾患に対する鍼灸治療の
保険適用に対し尽力できるようでなければ、本気で鍼灸を認めているとは言えません。
 少なくとも、この説明画像で鍼灸を明文化しないような輩に、その覚悟は
見えませんね。

こばし:Tk先生、このことを心から「いいね~」って言うには、私はこれから
相当学んで力を付けなければならない。

 一方、「体験談ならいくらでも書きたい。言いたい。同じ悩みの人に伝えたい」
と云う患者方の想いを受けて、我々名脇役として二人三脚。その現場の様子を
描くことは可能ですね。

 この顛末を我々の側が言えば、自慢話としか受け取られないけれど、この経緯を
お医者が見て下さっていると言う事は私には、やはり強みです。


こばし:すっかり忘れていましたが、2016年のNHKスペシャル
「腰痛・治療革命~見えてきた痛みのメカニズム~」と言う番組が有りました。

 ここでも認知行動療法が最先端の様に扱われて、痛みの”現場”の大多数が
取り残されている感を抱いたものです。

 唯一、治療の推奨度Bの項目に、はり治療の文字がupされたのはFairだったと
思います。有効性の検証が不完全なのは残念ですが。

➡ https://www.youtube.com/watch?v=_FCiB7ef3Ss ←リンク不可
➡2012の腰痛診療ガイドライン
( https://youtu.be/_FCiB7ef3Ss?t=2564...  ←リンク不可)に、
➡腰痛治療の推奨度(慢性腰痛の場合)を紹介。
( https://youtu.be/_FCiB7ef3Ss?t=2580  ←リンク不可)
グレードA(強く推奨できる):
   認知行動療法(一般) 
   運動療法
グレードB(推奨できる):
   手術(脊椎固定術) 
  ⇒はり治療※海外文献より
   徒手療法※海外文献より
➡鍼治療に関しては海外に文献が有って、推奨されているからショウガナイ
と言う扱い方ですね。

 100歩譲って、《認知行動療法、運動療法、手術(脊椎固定術)等、多職種連携の
ベースとしても、鍼治療は非常に役立つのですが。

Tt:ニューサウスウェルズの元サイト、役に立つかもしれないと思い
全文翻訳しましたので、もし、よかったら参考にしてください。
 ↓↓↓
次ページ#014に展開。
https://ms-kobashiz-acupu.on.omisenomikata.jp/diary/1941287
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#013.慢性疼痛と日本の多職種連携問題 

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