こばし鍼灸(掃骨)院 の日記
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103.【ご来院下さった皆さまに…お約束の『筋膜』情報です】
2013.11.27
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資料① 【筋膜の癒着について】
≪インテグラルアナトミーのGil先生のお話≫
Myofascial adhesion=The “Fuzz” (筋膜癒着)
keynotechiropractic.com
httpv://www.youtube.com/watch?v=_FtSP-tkSug
(日本語解説)
このビデオで、ギル ヘッドリー博士は私達の全身の筋肉を包んでいる、
あるいは隣接する筋肉、靭帯、関節包、内蔵などに付着する筋膜癒着を
紹介しています。
ビデオ序盤(35秒と、1分あたりの2カ所)で博士が指で伸ばして取っている
白い網状の膜が筋膜癒着です。
これは、私達が夜寝ている間や、じっと同じ体勢でいる時に作られます。
朝起きて、後ろに体を反らして腕をうーんと上にのばしてストレッチするときに、
胸の側面から肩にかけての筋膜癒着を取り除いて、隣接する組織がスムーズに
スライドするように、無意識に行っているものなのです。
博士が言っているように、もし、肩をケガして痛みを恐れてストレッチをしないと、
夜寝ている間にできた筋膜癒着がとれずに残り、次の日もまだ
「肩を痛めたくないから」
といってストレッチをしないと、今度は前日の癒着のうえにさらに癒着が
重なっていきます。
ビデオ中盤(2分30秒あたり)で、博士が左の肩甲骨を持ち上げようとしても、
厚く固くなった筋膜癒着が阻止していて、逆に右の肩甲骨は筋膜癒着がないので
簡単に持ち上げることができています。
① 動かさない肩に筋膜癒着が重なる→
② 関節の可動域が狭まる→
③ 関節に付着する筋肉が、完全に伸縮しなくなり、固くなる→
④ 組織間の摩擦が増える→
⑤ 微細裂傷が起こる→
⑥ 筋膜癒着がさらに増える
という風に悪循環の一途をたどります。
年齢を重ねると、少しずつ体が固くなるのは、まさにこの筋膜癒着の
積み重ねです。
数日前にできたばかりの筋膜癒着はすぐにとれるけれど、何週間、何ヶ月、
何年、あるいは何十年もかけて積み重ねられた筋膜癒着は、適切な治療を
受けない限り自然にはとれない。
これが長年患っているこりや固さが頑固な理由です。
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資料② 【筋膜の変性 「ゲル化⇔ゾル化」】
≪早川俊之先生は2011年10月27日、既にUP≫
筋膜は、運動器官の構造のすべてに連結されているので、運動器官の
機能障害を左右する可能性があります。
運動不足や悪い姿勢を長期間続けていると、細胞外基質の流動性が
落ちてドロドロになります。そしてゼラチンのように固まり(これをゲル化という)、
コラーゲンやエラスチンの新陳代謝を妨げて筋膜の復元性が低下します。
復元性が下がると、細胞外基質の流動性は余計に落ち、コラーゲンに
糖質がつくグリケーションとうい現象が発生します。
コラーゲンが糖質でベタベタして毛玉のように絡み合い、エラスチンの
復元性を邪魔します。
こうして筋膜にはねじれや突っ張りが生じてくると、隣接する筋肉の動きが
制限されて血液循環が悪くなり凝りや痛みが出てきます。
外傷、廃用、循環不全、運動不足、長期間にわたる不良姿勢などは、
コラーゲン束のねじれによって最終的には脱水が生じ、収縮して基質が
ゲル状になる原因となります。
これは腱・筋・筋膜の短縮と機能障害を引き起こします。
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⇒じっとしていると、筋膜はやがて癒着します。
⇒癒着は、早く剥がしましょう。
ニャンコの背伸びは、『究極の癒着剥がし』と言う訳です!!!
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資料③ 【筋病巣の可視化】
≪現場型鍼灸師のある日の会話≫
オババ:先日、Dr.の超音波でね、煎餅みたいな目詰まりした筋を見せて貰った。
鍼も打たせてもらった。
也さん:目詰りした筋をほぐせる針だけを病院でやれるようにしたらいいです。
可視化出来れば保険での取り扱いができるでしょう。
オババ:超音波の技術も、まだまだ玉石混淆なんだろうね。
也さんも、竹井 仁先生の『筋・骨格系体系を理解した理学療法のABC』の
DVD、持ってる?
この午後の部の中で、超音波でかなりの映像化が出来てるようなことを
言っておられます。ワクワクしますね。
この理論は、そのまま鍼灸に頂けるのにね。
そして、K-dr流スキマブロックなら、軽~中程度の癒着を剥がして、
老廃物を洗い流す事が出来る。
掃骨鍼法が勝っているのは、「砥ぎ」に譬えれば、荒砥から仕上砥まで
対応できるということ。
P/S 現場人間の我々は、及ばずながら技術の有りっ丈を提供して検証して頂き、
Dr.方に世界に通用する論文を書いて頂くの。
論文至上主義のTMSジャパンさんは、その時になって初めて、「なるほど」と
言って下さるでしょう。これ、オババの夢の一つです。