こばし鍼灸(掃骨)院 の日記
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119.「優しい」「痛くない」鍼?トーマスさんとの対話/140431再掲候補
2019.01.01
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「日本の鍼灸」が語られる時、 多くは「優しい」「痛くない」と伝えられていませんか?
私は、それをもう少し考察してみたいと思います。
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鍼灸療法は事実、“撫で擦るような優しい運用”から“器質的な変化に対応”する
外科的技術まで、その守備範囲はとても広く、鍼灸師の層もそれだけ厚いのだと
お考え頂きたいのです。
100歩譲って、一般的に好まれる「優しい鍼灸」を、仮に中80%を占めると
仮定します。
而して、これを外れる前後10%をアウトローとするなら・・・
① 「触らなくても変化は出せる。」と言う人があります。
② 一方、私どものように「徹底的にほぐす」事にこだわる者もいます。
お医者様方は、内科・外科・小児科…の様に専門性を標榜なさいます。
我々も、治療の目標・持てる技術を明らかにすれば、患者方の選択肢として、
適切な活用をして頂けることでしょう。
そのまなざしでもう一度、「はり・きゅう」と言うものをご覧頂き、 問いかけて
下さるなら、プライマリーケアの段階で、もっともっと お役に立てる時が来る。
薬漬けになる前に。メスのお世話になる前に。
そうなると、「日本の…」「中国の…」「韓国の…」という様な仕分けは
さほど問題ではなく、受け手側・施術者側双方の心・心意気が大切
と言う姿が見えてきませんか?
ある人は「思いやり」と言い、ある人は「おもてなしのこころ」と云い……、
その出会い・ご縁の不思議さ思う時、感謝と共に「祈り」に似た心地さえ
覚える事でしょう。
日本伝統の鍼灸の真髄は、思いやり~心遣い~おもてなし…。
そこに脈々と流れるものは…、やはり祈り……。
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これをYahoo!ブログに書いたのが、2010年10月12日のことでした。
同年10月30日、思いがけず、この意見にコメントを下さった方が有ります。
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今日わ
私はドイツ人鍼灸師です。
日本で免許を取得してから25年、開業してから15年も経っています。
( http://www.einklang.com )
上記の文は「良く言いました」と同感します。
私も20年前から日本人に、「自分の伝統をもっと大事にして欲しい」と
いい続けています。
来月やっと(私が見ている限り)全国初、それをテーマにする学会が
千葉で行われます。
上記の線で是非とも頑張って下さい。
不満?が一つ : 自分の技術/伝統などに関して誇りを持っているなら
自分のプロフィルで名前、年齢、性別などを秘密にしないで下さい。
胸を張って、どうどうと名乗って世に出て下さい。
Thomas Blasejewicz
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驚きました。で、さっそく名乗りを上げました。
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Thomasさま
コメント有り難うございます。早速、プロフィール書き改めました。
また、自己紹介のページも儲けました。
◎ mixiコミュニティー:≪トリガーポイント/掃骨鍼法≫
http://mixi.jp/view_community.pl?id=4683800
◎ twitter: http://twitter.com/#!/acupun2
でも頑張っています。
併せまして、ご指導ご鞭撻、よろしくお願い申し上げます。
こばし鍼灸院 小橋正枝
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と言う訳で、現在に至っています。成り行きとは言え、有難い事です。
後 日 談~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
上記のブログは、Twitter,Facebook,mixiにリンクします。
で、こんな風に対話が展開しました。
① Twitterから、Facebook、mixiに…。
⇒「119.【「日本の鍼灸」が語られる時、「優しい」「痛くない」と
伝えられていませんか?】
http://t.co/eZRQFXuC3g #omisenomikata」
② すると、それをmixiで見つけた「ミケトリ」様がつぶやきます…。
「まあ鍼灸が“癒し”ならば、“優しい”や“痛くない”が重要でしょうし、
もし“治療”ならば、「できるだけ早く完治させること」が重要なんでしょう。
痛くても後者の方で、メチャクチャ忙しくなるから嫌いです。
こんなに痛いのに、どうして人が来るのか? みんなマゾを
求めてくるのか?」
③ オババがこれに気付いて…。
「何を仰るミケトリさま。 オババは今、『筋膜』にぞっこんです。
脳ミソと直結している皮膚が1.6㎡~・3kg~と言われ、これは優しい治療派が
歓ばれるに十分な数値です。
けれど(Fasciaに惚れこむオババに云わせれば)、それは、皮下に有って、
皮膚とのスライドを援ける≪浅筋膜≫の量で、ほぼチャラってとこかな?
筋肉を幾重にも包んで腱・靭帯となり、骨に至る≪深筋膜≫は?
『筋外膜』『筋周膜』『筋内膜』の量は如何ばかり?と呟いていたら、
mixi仲間のぴいすけさんから、
「youtubeで『Gil ・ integral anatomy』をググって自分で調べてごらん」と
教えて下さった。ガ~~ン!!!
で、調べてみたら…
…これが凄い解剖なので、オババは“知恵熱”が出てしまいます。
で、なかなか全部を観きれなくて、全身の筋膜・骨膜がどれほどの量なのか、
いまだに調べることが出来ません。
けれどね、この結合組織をフルに活用する技術に目をつぶっていては
いけない時期が来ていると思うのですよね。
如何でしょう? 何方か、お知恵をお貸しくださいな!