こばし鍼灸(掃骨)院 の日記
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#045.《細胞の外の世界/細胞外マトリックスその①》
2019.06.06
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《細胞の外の世界》
A.『腸間膜』B.『(細胞間)間質』C.『細胞外マトリックス』
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A.《人体から新たな「臓器」が見つかる》2017年01月04日 サイエンス
☆腸間膜は横隔膜の下部にあって、腹腔背側で宙ぶらりんの臓器を後腹壁につなぎ止めている。
私たちの腸は腸間膜のお蔭で正しい位置に保持される。構造的には二重層で、腹部の病気に
関わっている可能性も。
☆腸間膜は臓器の一つ/リメリック大学病院 J Calvin Coffeyチーム
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2012年リメリック大学病院のJ Calvin Coffey氏らのチームの研究。
チームはその後、4年間にわたって腸間膜が臓器の1つであることの証拠を集め、2016年末に
論文として発表した。
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B.『ヒトの器官で最大の器官が新たに発見される』2018年03月29日Newsweek Japan
☆「皮膚の下にあり、消化管や肺、泌尿器系に沿ったり、動脈や静脈、筋膜を囲んだりしている層は、
従来、結合組織と考えられていたが、実は、体液を満たし、相互に連結し合う区画が、全身に
ネットワーク化されたものであることがわかった。これを間質という新たな器官として定義すべき」と
世界で初めて提唱した。
☆(細胞)間質/ニューヨーク大学医学部 研究プロジェクト
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米ニューヨーク大学医学部を中心とする研究プロジェクト。
2018年3月27日、科学誌「サイエンティフィック・リポーツ」で研究論文を発表。
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C.《細胞の外の世界:細胞外マトリックス》千葉大学Web講座
第22回/「細胞の外の世界=細胞外マトリックス」(医学部教授 新海 浤)
これは、少なくとも2015年以前に書かれている。
☆細胞外マトリックス/千葉大学医学部 新海浤Dr.
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D.《細胞外マトリックスの機能について》
iPS細胞/高度再生医療 DDS(ドラッグ デリバリー システム)の一翼を担う田畑泰彦先生のお話。
『自然治癒力と再生医療』
生体は、基本的に2つのものからなっている。それは細胞とその周辺環境である。
周辺環境のイメージを理解しやすくするために細胞をヒトにたとえてみる。
❢ いかに丈夫なヒトでも、家や食べ物がなければ弱ってしまう。 これは細胞においても同様である。
いかに能力のある細胞でも、 家や食べ物が不足すれば、本来の能力を発揮することは極めて難しい。
❢ 細胞の家に当たるものは、細胞の周辺を埋めている細胞外マトリックスである。
食べ物にあたるものが細胞増殖因子などである。
❢ 細胞が元気な場合には、細胞は細胞外マトリックスも細胞増殖因子も自分で作る。
❢ しかしながら、病気や生体組織に損傷があるときには、細胞は弱っていて、
それらの成分を作る能力が低下している。
❢ いかに元気な細胞を準備しても、それのみを体内に移植するだけでは、病気の体では
細胞周辺環境が整っておらず、細胞力による再生治療効果は必ずしも期待できない。
❢ そこで、細胞力を高めるためには、細胞に周辺環境を作り与えることが必要不可欠となる。
☆高度再生医療iPS細胞と細胞外マトリックス/京都大学 田畑泰彦Dr.
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➡我々が担うべき一翼が見えて来ませんか?
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