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キズを以って傷を制す。線維芽細胞たちの再性能を最大限に活かす《鍼は世界で最も小さな外科処置》

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7-6.《iPS細胞(高度再生医療)と自然治癒力》再掲

2022.06.03

                                                                      鍼灸院の口コミサイト「しんきゅうコンパス」 リンクボタン
★《高度再生医療 DDS(ドラッグ デリバリー システム)のこと》
・2013(H25)年、幸運にも iPS細胞活用の一翼を担う田畑泰彦先生※の『自然治癒力と再生医療』という講演を聴く機会がありました。
・その時点では余りにも先端過ぎて、私にはオメメ白黒の内容でしたが、頂いた10ページ程の資料の中に、この部分だけは赤々とアンダーラインがあります。
以下に抜粋します。
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 生体は、基本的に2つのものからなっている。
それは細胞とその周辺環境である。
周辺環境のイメージを理解しやすくするために細胞をヒトにたとえてみる。

・ いかに丈夫なヒトでも、家や食べ物がなければ弱ってしまう。
 これは細胞においても同様である。いかに能力のある細胞でも、家や食べ物が不足すれば、本来の能力を発揮することは極めて難しい。
・ 細胞の家に当たるものは、細胞の周辺を埋めている細胞外マトリックスである。
 食べ物にあたるものが細胞増殖因子などである。
・ 細胞が元気な場合には、細胞は細胞外マトリックスも細胞増殖因子も自分で作る。
・ しかしながら、病気や生体組織に損傷があるときには、細胞は弱っていて、それらの成分を作る能力が低下している。
・ いかに元気な細胞を準備しても、それのみを体内に移植するだけでは、病気の体では細胞周辺環境が整っておらず、細胞力による再生治療効果は必ずしも期待できない。
・ そこで、細胞力を高めるためには、細胞に周辺環境を作り与えることが必要不可欠となる。

 つまり、高度再生医療 DDS(ドラッグ デリバリー システム)とは
1)必要な細胞を育て(←iPSは試験管の中では非常に能力の高い細胞だそうです)
2)育った細胞を生かせる生体の構築をして(←これはご自分の努力+我々の出番)
3)局所に、最適のタイミングで投与する。(←受精卵の着床然り)
 の三点だそうです。
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 田畑先生の90分におよぶ熱弁で船酔い状態だった私メは、
次のまとめで
胸の閊えが降りました。それは、
「再生医療とは、細胞の持つ自然治癒力を高めて病気を治す治療法で、
細胞の“元気度”がモノを言う。」と言うものです。

    ※ 田畑 泰彦:京都大学再生医科学研究所教授
    「医・工・薬」を融合して、iPS細胞など再生医療を支える先端医療材料のパイオニア。
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 畑の土づくりに似た考えを持つ自然農法的掃骨鍼法は、《Fascia(膜組織)/線維芽細胞》の特徴を最大限に活かすために、《シコリは潰す、癒着は剥がす、沈着物は削ぎ落す》技術。
 非常に安上がりな「再生医療」と言えましょう。

Cf.1ーーStone Washer’s Journalの記事
《線維芽細胞とは?》iPS細胞の原料にもなり、皮膚・筋肉・骨にまで変わる 人が元来持つ万能細胞

Cf.2ーー千葉大学Web講座 第22回「細胞の外の世界=細胞外マトリックス」 
《細胞外マトリックスとは》千葉大学医学部 新海浤教授の記述
Cf.3ーーコラム#89.《出来るだけ深く耕す。その1》土も身体も。


収集箱
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20101116/第26回京都賞高校生特別授業「人間万事塞翁が馬」京大iPS細胞研究所所長 山中伸弥教授(1:20:46)

20150920/シリーズiPS細胞が拓く未来・第1弾「iPS細胞で難病(筋ジストロフィー)治療に光」【研究員 堀田秋津氏の場合(24:12)



考察~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
《不妊治療をお考えの方に》
 高度再生医療でさえも以上の様に言われます。

「いかに元気な細胞を準備しても、それのみを体内に移植するだけでは、細胞周辺の環境が整っておらず、細胞力による再生治療効果は必ずしも期待できない。」と。

 我が家にこの様な症例が有ります。
――Aさん。30代始めの女性――
「お店のお手伝いが忙しく立ち仕事が長いため、右お尻から太ももの後側にかけて痛い。」と来院。
 2ヶ月後の5回目、「赤ちゃん、またアカンかった……」という。
「えっ!?」
「あの~、不妊治療していて、受精卵が残り少ないのに……」と元気がない。
「あ~、そうだったの。失敗ならそれも良かった。次の機会は何時?
それまでに、もっと身体の準備をしておきましょう。」と、この日は全身を解し、とりわけ腰臀部、腹部を丹念に治療しました。

 
その直後の経血が「何じゃこれは!!!」というような排血だったそうで、ご本人の表現を借りると「爬虫類の皮の固まり!」みたいだったと。
 爬虫類の皮を私は存じませんが、十分に想像は付きます。
 そこで、
「しばらくこの治療を続けてみませんか? 
赤ちゃんが自然に来てくれる可能性が大きいですよ。」とご提案したのですが、保存した受精卵を活かしたかったようです。 

 
 その直後の着床は大変順調に進み、現在一歳になる赤ちゃんとお祖母ちゃまが付き添って、子育ての疲れを癒しにいらっしゃいます。

 今回の治療が効を奏したことを考察してみますと、高度再生医療でさえも
「いかに元気な細胞を準備しても、それのみを体内に移植するだけで細胞周辺の環境が整っておらず、細胞力による再生治療効果は必ずしも期待できない。
と。
⇒このように、赤ちゃんが訪れやすく居心地の良い環境とは、お母さんのお身体に他なりません。
 知っておきたいのは、体重のおよそ40~50%が筋肉、20%が骨格、〆て60~70%が身体を動かすためのツールと言う事です。日々の動きから、
体調を見る・調えることも大切ですね。

  貴方の筋・骨格の状態は、良好ですか?



   


7-6.《iPS細胞(高度再生医療)と自然治癒力》再掲

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