こばし鍼灸(掃骨)院 | 日記 | 4-1-2.《小後頭直筋》と脳脊髄液

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 
《追加記事》項部・頸部の治療が重要な理由
＝「ここがコリ詰めていては、首を絞められているのと同じですから＝
《参考》『拍動する脳脊髄液(動画1:38)』Science Channel/2018.07.18

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（小橋正枝の2022.6.11のFacebook）　コメント欄が順不同で判りにくいので、こちらに編集致しました。　
《元記事》【小後頭直筋 情報】
　「小後頭直筋は後頭骨に付着するだけでなく、脊髄や脳を取り巻く結合組織である硬膜にも付着していることが明らかになった。
小後頭直筋が硬膜に結びついているために、小後頭直筋が頭痛を引き起こすことがある。
脳脊髄液の正常な流れを混乱させ脊椎動脈や後頭下神経に悪影響。」
➤鍼灸師方なら、すでに臨床が先行していますでしょ？　でも、裏付けを頂けるのは有難いことですね。　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　

《コメント欄の対話》
YDr.： 情報元はどこでしょうか？
　手術で見ていますが、小後頭直筋は骨にしか付着しておりません。硬膜は筋肉と接しているところはなく、ここには黄色靭帯はありませんが後頭骨環椎間膜があって、筋肉と境しております。

ms.koba： Y先生、《小後頭直筋と脳脊髄液》が情報元だそうです。誤訳していますか？
https://jglobal.jst.go.jp/detail?JGLOBAL_ID=201702268132988461&fbclid=IwAR0my8XH8I8jNvXfJ00Q-J-1v2B2bjmg4Uy5al6O1ZHQcb_kLNTKgIzXpyYhttps://jglobal.jst.go.jp/detail...

YDr.： ちょっと、本当なのかどうかよくわかりません。
　もちろん、なんらかの炎症があり、癒着が生じている場合では、筋肉の動きが硬膜に響く可能性はあるのかもしれませんね。

ms.koba： Y先生、もう少しお付き合い頂けますか？
　我(々)鍼灸師はムチウチ損傷の患者方との出会いが多く、頸部～外頭蓋底の処理に取り組まざるを得ません。その場合、とても参考になるのが下の解剖図です。
　ADLのみならず、事故、スポーツなど理不尽な外力に曝された筋骨格（とりわけムチウチ損傷）は、このようにはスッキリしていないと感じます。スレッドTopの小後頭直筋情報も健全な状態の解剖ではないのだろうと想像しています。
　私の鍼法ですが、先ず項部にシコリを捉えます。捉えた方向に針管を据え、鍼を沿え、細やかに雀啄刺入を行います。すると筋肉の目に添って行きますから、徐々に頭蓋底に向かい、異物にアプローチできますから、ザルの目を掃除するように沈着物を削ぎ落とすことになります。
　これはあくまでも頭蓋骨という皿の上での処理ですから、ご心配のように『延髄を突く』とは考えられません。
”木枯し紋次郎”（もはや死語でしょうか？）ではありませんから。
　鍼灸師さんでさえも興味がなければスルーされるか、危険視されるようです。　が、苦しんでいる患者方が沢山いらっしゃるのですから、選択肢の抽き出しに入れておいて頂きたいものだと願います。
　Y先生、今後ともどうぞご指導ご鞭撻下さいませ。　よろしくお願い申し上げます。こばし鍼灸院 小橋正枝拝　
　
                                 　

YDr.： なるほど、後頭骨に向かって垂直に針を立てるイメージでしょうか。
　私は頭痛外来でよく後頭下部を触りますが、正中付近のシコリは、ほぼ大後頭直筋だと思っています。小後頭直筋はかなり小さいですから。　しかも、forward head postureで骨が前にずれるのは、C1と頭蓋ですので、頭蓋骨とC2との間を繋ぐ筋肉である大後頭直筋に影響が出やすいのではと考えています。

ms.koba： Y先生、お返事を有難うございます
　私も僧帽筋・頭半棘筋経由の『大後頭直筋』で十分満足していたのですが、直近 ”これは小後頭直筋に違いない” というところに至りました。
　症例は、４回もムチウチを経験したという猛者クビ。この方は長年諸国行脚して、鍼灸も250数回目と云う看護師さんで、ご自分でも参考資料を探し求めてらして この情報に至ったようです。同時にトンネルの向こうに灯りが見えてきたそうで、ともどもに陽の光を浴びたいものだと思っています。

YDr.： そういう人もいるんですね… ストレッチが効きにくそうだし…
　ツボで言うと、天柱の間を押さえて頭を横にグリグリすると効くところですかね。自己治療経験ですが　

ms.koba： 理不尽な事象に見舞われ、自助努力が報われない時が鍼灸の出番だと心得ます。
　鍼療法はお医者方の外科処置以外、唯一病巣に直に働き掛けができるのですものね。　
　　P/S ➤Facebook自己紹介欄の100文字
　　　《鍼治療は世界で最も小さな外科処置》
　　　　紛れもなく『鍼は傷、灸は火傷』➤有効なキズを以て有害な古傷を制す。
　　　それは貪食細胞や線維芽細胞達の成せる技。コラーゲン・エラスチン線維、ヒアルロン酸等は彼らの生成物！

YDr.：我々も、手術は外傷、不必要な筋肉損傷を作らぬよう努力しております。筋肉を切る時は、ごめんなさい、と声を出しております

ms.koba：Y先生。お医者さまがこんな風に話して下さるなんて、ウルウルしてしまいます。
　私の頭で判断しかねる症例も多々あります。ご相談できれば真に幸いなのですが、お医者方は兎に角お忙し過ぎるのですよね～。　

YDr.：ご紹介頂いて八尾まで来ていただける方であれば、お役に立てますと幸いです。ついでに、先生の宣伝のチラシなどありましたら患者さんに持たせていただけると、今後こちらから先生にご紹介もしやすいかと。
　どこがいいのかとよく聞かれますが、なかなか分からないもので。他の患者さんの口コミ情報を伝えるくらいしかなくて。。
また、こちらから紹介させて頂いても、保険が通らないから断られたなど、いろいろ問題ありまして…

ms.koba：なんと忝いお心遣い。真に実に有難うございます。
　私も健保の取り扱いは諦めました。お医者様の定期的な同意が必要ですし、施術も、１本打とうが100本打とうが料金は千数百円という定額制で、あまりにも労力の負担が大きすぎて…。
　今は自費の患者方に背中を押されお尻を叩かれながらも、納得の行く治療が出来て幸いです。
　一方、鍼灸師さんのご紹介は我々にも難しいです。技術交流の出来ている方なら安心ですが。ですから患者方には、「技術者を育てるくらいのお積もりで要望なさっては如何か」とケシカケています。「応じられなければ行かなければ良い、オウナーは貴方なのですから」と。
　レベルは桁違いでしょうが、メスを握る先生方のご苦労は同じかもしれませんね～。

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《もう一つのQ＆A》　
Q 氏： Ｙ先生。進路的には（小後頭直筋は）針で突くことができないという理解でよろしいでしょうか？
YDr.： 針で突くことは可能だとは思いますが非常に小さいですし、深過ぎで入ると延髄をさしてしまう可能性があります。
Q 氏： 先生、やはりそうでしたか。お返事ありがとうございます！
➤これは非常に常識・良識的で、基礎知識としては必須だと思います。
　が、技術面に関しては上(彩色した部分)に述べていますので、ご参考にどうぞ。
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「頭蓋底・項部頸部を目詰まりさせてはいけない」と思う理由。
その①🌟＝ここのコリ詰めは首を絞められているこのと同じ＝
《拍動する脳脊髄液(1:38)》Science Channel2018.07.18


《追加》「スマホ頚・テキストネック関連」
その②🌟【頭痛】《長時間、首を曲げたままの頭痛》
スマホ頚・テキストネック／上甲眞宏Dr2022.3.15
――藤田医科大の脳神経外科 上甲眞宏Drのコラム――
          
  
　
CF. 骨棘・石灰沈着
➤《テキストネック・スマホ首(骨棘)情報／NEWSWEEK.JP》
➤日記51.《骨棘はどこにでも出来る》